/

民間英語と記述式の導入断念 25年共通テストで文科省

(更新)
25年1月に実施される大学入学共通テストの方針を説明する萩生田光一文部科学相(30日午前)

2025年1月以降の大学入学共通テストを巡り、萩生田光一文部科学相は30日、記述式問題や英語民間試験の導入断念を正式に表明した。入試改革の「2大看板」は再び頓挫し、当面は現行の試験方法が維持される。文科省は今後、記述式などを個別入試で積極的に取り入れる大学への財政支援を進める。

英語民間試験と記述式問題は当初、21年1月の第1回共通テストから導入される予定だった。ただ英語民間試験は居住地域や経済状況により受験機会に格差が生じること、記述式問題は採点が難しいことから、19年11~12月に相次いで見送りが決まった。

文科省はその後、有識者会議を立ち上げ、22年度からの新しい学習指導要領で学ぶ高校生が受験する25年1月以降の試験での導入の可否を検討してきた。同会議が7月に出した提言は、公平性などに課題が残ることから、いずれも「実現は困難」と結論づけていた。

萩生田文科相は30日、「省内や関係団体、有識者の意見を踏まえ、ただちに共通テストにひもづけることはしない」と述べた。一方で「記述式による表現力や主体性の判断や、英語4技能を身につけることは重要」として、個別試験で推進する方針を示した。

一連の入試改革は政府の教育再生実行会議が13年に「1点刻みからの脱却」を提言したことを皮切りに、政治主導で進められた。

大学入試を巡る国の意思決定のあり方について、有識者会議の提言は「可能な限り透明性を確保し、国民の理解を得ながら結論を導くことが重要」と指摘。「理念や結論が先行し、実務的な課題の解決に向けた検討が不十分にならないようにすべきだ」とくぎを刺した。

有識者会議は共通テストでの改革に待ったをかける代わりに、各大学の個別試験で英語民間試験や記述式問題の導入が進むよう、インセンティブの付与を提案した。

文科省は提言を受け、入試改革に積極的に取り組む大学への補助金を増やす方針を固めている。国立大では、早ければ来春に実施する入試を評価対象として運営費交付金を加算する見通し。私立大では翌年以降、個別入試の実態を踏まえて私学助成金を上乗せする予定だ。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン