福岡の女性刺殺事件 男が職場近くで待ち伏せか

福岡市のJR博多駅近くで女性が男に刺され、死亡した事件で、男が女性の勤務する会社近くで待ち伏せしていた疑いがあることが17日、捜査関係者への取材で分かった。福岡県警は現場から逃走した男が女性の行動を事前に把握し、計画的に襲ったとみて調べている。
死亡したのは同県那珂川市の会社員、川野美樹さん(38)。司法解剖の結果、死因は失血だった。胸や腹など十数カ所に刺し傷や切り傷があった。県警は17日、博多署に捜査本部を設置した。
捜査関係者によると、事件現場は川野さんの勤務先のすぐ近く。周辺の防犯カメラには事件直前、退勤した川野さんに男が声をかけ、その後口論になる様子が映っていた。県警は殺人容疑で包丁のような物を所持したまま現場を立ち去った30~50代の男の行方を追っている。
川野さんは交際していた相手に別れを告げた後も待ち伏せされるとの相談を数カ月前から最近まで県警に複数回寄せていた。元交際相手とは連絡が取れていない。県警は事件との関連を慎重に調べている。
川野さんの親族は17日、取材に応じ「何があったのか分からないが、犯人を許せない」と話した。
16日午後6時15分ごろ、博多区博多駅前2丁目の路上で「女性が男に刺された」と110番があった。川野さんは搬送先で死亡した。
〔共同〕