/

ヤングケアラーに家事支援 SNS相談も、政府初方針

(更新)
ヤングケアラーを経験した人の講演会なども各地で開かれている(2020年7月、東京都荒川区)=荒川区社会福祉協議会提供・共同

家族やきょうだいの世話を担う18歳未満の子ども「ヤングケアラー」の支援を目指す厚生労働省と文部科学省は17日、幼いきょうだいをケアする子どものいる家庭に対し、家事や子育てを支援する制度を整備する方針を固めた。

支援団体などによる交流サイト(SNS)を活用した悩み相談体制を支援するほか、当事者の早期発見につなげるため自治体による実態調査も促す。

両省のプロジェクトチーム(PT)が同日、報告書を取りまとめた。ヤングケアラーに関する政府の支援策は初めて。夏に策定する経済財政運営の指針「骨太の方針」への反映を目指す。

PTが4月に公表した国による初の調査では、「世話をしている家族がいる」と回答した中高生のうち、幼いきょうだいの世話をする割合が最も高かった。こうした結果を踏まえ、両省は既に実施している保育サービスに加え、新たに家事や子育てを支援する体制の整備も必要と判断した。ひとり親家庭への生活支援の推進も検討する。

必要な支援につなげるため、相談窓口を明確にする必要性を指摘。元当事者らが相談対応に当たる「ピアサポート」事業への支援を進め、子どもたちがアクセスしやすいSNSの活用も求めた。

ヤングケアラーは潜在化しやすいとして、実態調査をするよう都道府県や政令市に促す。地方自治体の教育・福祉・介護担当者らが合同で研修を実施することも求めており、多機関が連携できるよう支援マニュアルを作成する。

社会的認知度向上のため、2022~24年度を集中取り組み期間とし、中高生の認知度5割を目指す。

山本博司厚労副大臣はPTで「ヤングケアラーは社会的な孤立や孤独に陥り、行政の支援が届きにくい。文科省など関係機関と施策の具体化を進める」と述べた。

両省は3月にPTを発足。国の調査では約17人に1人の中学生が「世話している家族がいる」とした。〔共同〕

▼ヤングケアラー 「YOUNG(若い)」と「CARER(世話する人)」を組み合わせた英国発祥の言葉。日本ケアラー連盟によると、大人が担うような責任を引き受け、病気や障害などケアが必要な家族の世話や家事をする18歳未満の子どもを指す。
幼いきょうだいの世話や日本語が話せない家族の通訳、アルコール問題を抱える家族の対応など負担は多岐にわたり、子ども自身の権利が守られない状態が懸念されている。1980年代に研究が始まった英国では支援に向けた法整備が進み、2015年にはオーストラリアでも、政府が支援やケアに役立つ情報を発信するウェブサイトを開設している。〔共同〕

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン