岡崎署を家宅捜索 勾留男性死亡で、愛知県警

愛知県警岡崎署の留置場で男性(43)が勾留中に死亡した問題で、県警は16日、特別公務員暴行陵虐容疑で同署を家宅捜索した。刑事部長以下約40人の体制を確立し捜査を開始したことも明らかにした。保護室を撮影したデータの記録媒体や関係書類など、任意提出のものを含め約40点を押収した。
県警は捜査体制を確立した理由について、同署で「刑罰法令に触れる可能性が認められた」と説明している。
県警などによると、男性は11月25日に公務執行妨害容疑で逮捕され、勾留中の今月4日に死亡した。司法解剖の結果、死因は腎不全で、目立った外傷はなかった。搬送先の病院の診断では、脱水症状があった。
留置場で暴れるなどしたため、身体を拘束する戒具を着けられ、1人用の保護室に収容されていた。
県警関係者によると、戒具の使用が連続100時間以上に及んでいた。
男性には糖尿病と統合失調症の持病があったが、薬が与えられなかったことも明らかになっており、署員が必要な医療措置を講じなかった疑いもある。〔共同〕