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監査役の任務、帳簿の裏付け確認必要な場合も 最高裁

(更新)

社員の横領を見抜けなかった監査役の賠償責任が争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(草野耕一裁判長)は19日、監査役は「会計帳簿の基礎資料を確認すべき場合がある」と判断した。監査役の責任を否定した二審・東京高裁判決を破棄し、審理を高裁に差し戻した。

判決によると、横領があったのは千葉県内の印刷会社。経理担当社員が2007~16年に計2億円超を着服し、銀行口座の残高証明書を偽造した。会計監査を担っていながら横領に気づかなかったとして、会社側が監査役を訴えた。

第2小法廷は「監査役は会計帳簿の内容が正確であることを当然の前提として監査してよいものではない」と指摘。「帳簿が信頼性を欠くことが明らかでなくても、帳簿の作成状況の報告を取締役に求めたり基礎資料を確かめたりすべき場合がある」と述べた。裁判官4人全員一致の意見。

一審・千葉地裁は「漫然と監査し、監査役としての任務を怠った」と賠償を命じたが、二審は「明らかに帳簿が信頼性を欠くなどの特段の事情がない限り、帳簿に不適正な記載があることを積極的に調べる義務を負わない」と判断を覆していた。

明治大の弥永真生専任教授(会社法)は「実務上は留意されていた事項を最高裁が判示したことで、裏付けを尽くした監査が一層求められる」と話している。

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