旭川中2凍死、上級生ら7人いじめ関与認定 第三者委

北海道旭川市で昨年3月、凍死した状態で見つかった中学2年の広瀬爽彩(さあや)さん(当時14)がいじめを受けていた問題で、事実関係を調べている第三者委員会が15日、記者会見し、性的な意味での身体接触や性的動画の送信要求など6項目を「いじめ」と認定したと発表した。
辻本純成委員長は「(広瀬さんが)苦痛を感じていたのは間違いない」と指摘した。第三者委はいじめと死亡の因果関係などの調査を続け、8月末をめどに最終報告をまとめる意向も示した。
記者会見に同席した市教育委員会の黒蕨真一教育長は「深くおわび申し上げる」と謝罪。今津寛介市長も記者会見し「人間の尊厳を大きく傷つける内容だ」と陳謝した。
第三者委が認定したのは、広瀬さんが通っていた中学や他校の先輩7人による性的な意味での身体接触や菓子代などの負担、性的動画の送信要求など。性的画像を周囲に見せたことも「いじめと同様」と判断した。
第三者委などによると、広瀬さんは2019年4月に旭川市立中に入学。直後から先輩らのいじめを受け、川に入る自殺未遂を起こすなどした。昨年2月に失踪、同3月に凍死した状態で見つかった。
遺族はいじめ被害を訴えたが、市教委はいじめと判断せず、昨年4月にいじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」と認定。第三者委は同6月に本格調査を始め、今年3月27日、6項目を遺族側に報告。市教委は同29日に初めて遺族側に謝罪した。〔共同〕