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池袋暴走、実刑確定へ 飯塚被告の収監焦点に

(更新)
乗用車が歩行者をはねた事故現場を調べる警視庁の捜査員ら(19年4月、東京・池袋)
禁錮5年の実刑判決が確定する見通しとなった飯塚被告=共同

東京・池袋で2019年4月、乗用車が暴走して11人が死傷した事故で、禁錮5年の判決を受けた旧通産省工業技術院の元院長、飯塚幸三被告(90)の実刑が確定する見通しとなった。被告は15日に控訴をしない意向を固め、周辺関係者に「遺族に申し訳ない」と話したという。今後は刑務所への収監が焦点となるが、弁護側が高齢などを理由に刑の執行停止を求める可能性もある。

飯塚被告は20年2月、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪で在宅起訴され、東京地裁が今月2日、禁錮5年(求刑同7年)を言い渡した。検察側は手続き期限の16日までに控訴しないとみられ、17日午前0時に実刑判決が確定する公算が大きい。

関係者の話によると、飯塚被告は15日午前、犯罪加害者の家族を支援するNPO法人の理事長と面会。「まずは判決を受け入れることが償いの一歩になる」と話した上で「遺族に対して申し訳ない、国の決定に従います。これから償っていきたい」と控訴を見送る考えを明らかにした。

実刑が確定した被告は刑務所に収監される。飯塚被告のように身柄が拘束されていない場合、検察側の指示に従って自ら検察庁に出頭する例が多い。求めに応じなければ検察官が収容状を発付後、強制的に収容する。

刑事訴訟法は「著しく健康を害するときや生命を保てない恐れがあるとき」や被告が「70歳以上」のケースで、検察側が刑の執行を停止できると規定。ただ、法務省によると、20年の新たな受刑者が1万6620人いた一方で、執行停止が認められた例は22人にとどまる。

仮に弁護側が飯塚被告の高齢などを理由に執行停止を求めても、被告は自ら車を運転したり、公判に車いすで出廷したりしており、検察内部でも刑の執行は停止されないとの見方が強い。

事故で妻の松永真菜さん(当時31)と長女の莉子ちゃん(同3)を亡くした松永拓也さん(35)は8月、自身のブログで「一審の判決が出たら、(争うのを)もうやめにしませんか」と心境をつづっていた。

飯塚被告の控訴断念が伝わった15日午後、取材に対して「判決が確定するまではコメントを差し控えたい」と述べるにとどめた。

判決によると、事故は19年4月19日午後0時25分ごろ、東京都豊島区東池袋で起きた。ブレーキとアクセルを踏み間違え、被告の乗用車は時速約96㌔まで加速。横断歩道を自転車で渡っていた真菜さんと莉子ちゃんを死亡させ、助手席の妻を含む当時2~90歳の男女9人に重軽傷を負わせた。

下津健司裁判長は「電気系統の経年劣化などで車の制御システムが正常に動かず暴走した」などとする弁護側の主張を退けた。実刑判決の言い渡し後は「判決に納得するなら自らの過失を認め、遺族に真摯に謝っていただきたい」と被告に語り掛けていた。

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