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逃亡計画半年がかり 検察「箱入り、ゴーン元会長発案」

(更新)
2019年12月、トルコのイスタンブール空港で防犯カメラに写ったマイケル・テイラー被告(右)=AP

箱に隠れて出国する方法を自ら発案した――。14日に東京地裁で開かれた日産自動車元会長、カルロス・ゴーン被告(67)の海外逃亡事件の初公判。検察側は冒頭陳述で、ゴーン元会長が保釈の条件を破り、米陸軍特殊部隊の元隊員らと綿密に計画を練っていたと指摘した。

冒頭陳述によると、元会長が海外逃亡を決意したのは、遅くとも不正出国する半年前の2019年6月ごろ。同年4月に2回目の保釈が認められたばかりだった。

犯人隠避罪に問われた米陸軍特殊部隊「グリーンベレー」元隊員、マイケル・テイラー被告(60)はこの頃、知人の紹介で元会長の妻、キャロル容疑者(54)=偽証容疑で逮捕状=とレバノンで面会。妻から「このままでは刑務所に入れられてしまう」「日本から連れ出してほしい」と頼まれた。元会長本人からも電話で直接依頼を受け、7月ごろに報酬を期待し「受諾する」と回答した。

空港でチップ1万円の札束

当時、保釈条件で許可されていたのは弁護人が提供する携帯電話1台と事務所のパソコン1台のみ。しかし、元会長は一連のやりとりをひそかに提供された別の携帯電話で行っていた。8月には逃亡にプライベートジェット(PJ)機を使う方針が固まった。

元会長は東京都内にある弁護人の事務所でも、マイケル被告の息子、ピーター・テイラー被告(28)と複数回接触。謀議を重ねた結果、同被告が経営する広告会社を経由し、元会長が逃亡資金を提供することが決まった。逃亡の前後で元会長側からピーター被告側に、計約1億4千万円超に相当する現金と暗号資産(仮想通貨)の提供があった。

翌9月ごろから計画に加わった米国籍のジョージ・ザイェク容疑者(61)=犯人隠避容疑などで逮捕状=が来日し、関空にPJ向けの保安検査がないことを把握。元会長の発案で、大型の箱に身を隠しPJに乗り込むことも決まった。マイケル被告は元会長の寸法を聞き、箱をレバノンで調達した。出国時には空港施設の従業員にチップとして1万円札の束を差し出していた。

「急に横柄に」

証拠採用されたマイケル被告の供述調書によると、トルコに向かうPJの機内で、元会長は箱から抜け出し「日本で拷問された。日産にはめられた」と不満を述べた。元会長については「急に横柄になり、お礼を一言も述べなかった」と供述したという。

トルコに到着すると、機内に乗り込んできた男が「あとはすべて自分でやる」と告げた。元会長はPJを乗り換え、レバノンに入国。マイケル被告らは一般の航空機で同国へ向かった。

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