/

河井元法相に実刑懲役3年 地裁、参院選100人買収認定

(更新)
実刑判決を受けた河井克行元法相(2020年1月、国会内)

2019年の参院選広島選挙区を巡る買収事件で、公職選挙法違反(買収など)罪に問われた元法相で元衆院議員、河井克行被告(58)の判決公判が18日、東京地裁であった。高橋康明裁判長は懲役3年、追徴金130万円(求刑懲役4年、追徴金150万円)の実刑を言い渡した。

選挙違反事件で閣僚経験者に対する実刑判決は異例。拘置所などで身体拘束された「未決勾留日数」を算入して刑期を短縮することも認めなかった。弁護側は判決を不服とし即日控訴した。実刑判決により河井元法相は勾留され、弁護側の保釈請求も退けられた。

判決理由で高橋裁判長は、河井元法相が妻の案里元参院議員(47)=公選法違反罪で有罪確定=の選挙運動を取り仕切る「総括主宰者」だったと認定。事件では相手の立場や地元での影響力などを踏まえ、政界関係者らに渡す金額を決めていたと指摘した。

広島県内の地元議員など100人に対し、票の取りまとめなどを期待して計約2871万円を提供し、多くは河井元法相が実行役だったとした。

「刑事責任は同種事案の中でも際だって重い部類だ」と強調し、起訴内容を大筋で認めた事情を考慮しても実刑は免れないとした。

河井元法相は20年8月の初公判で現金提供の趣旨を否定するなどし無罪を主張。今年3月の被告人質問で一転して起訴内容を認め、議員辞職を表明した。買収資金の原資は「自らの手持ち資金」とし、自民党本部から案里氏陣営に提供された1億5千万円は含まれないと説明した。

判決によると、河井元法相は19年3~8月、案里氏が立候補した参院選広島選挙区での集票を依頼するなどの趣旨で、地元議員など100人に計約2871万円を提供した。うち4人に渡した計160万円については案里氏と共謀を認めた。

東京地裁は1月、案里氏に懲役1年4月、執行猶予5年の有罪判決を言い渡した。判決はすでに確定し、当選無効となった上で猶予期間中の公民権が停止することになった。

19年の参院選を巡っては、車上運動員に違法な報酬を支払ったとして、案里氏の元公設秘書が公選法違反罪で起訴され、有罪が確定した。

広島高検は行政訴訟で連座制の適用を求めた。広島高裁が5月、案里氏に参院選広島選挙区での立候補を5年間禁止する判決を言い渡し、その後確定した。

判決を受け、立憲民主党の安住淳国会対策委員長は「1億5千万円について安倍晋三前首相も二階俊博幹事長もなんら説明をしていない」と批判。

自民党の二階俊博幹事長は「政治の信頼を揺るがせる事態を深刻に受け止める。党全体の規律の徹底と信頼回復に努めていく」とのコメントを出した。

加藤勝信官房長官は記者会見で「国民の政治不信を招いたとの批判は重く受け止める必要がある。政治家は国民に疑念を持たれないよう、常に襟を正さなければならない」と語った。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン