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布川事件、国・県の敗訴確定 桜井さん「やっと解放」

(更新)
判決確定後に記者会見する桜井昌司さん㊥(13日、東京・千代田)

1967年に茨城県利根町で男性が殺害された「布川事件」で服役し、再審無罪が確定した桜井昌司さん(74)が起こした国家賠償請求訴訟は13日までに、国と県に計約7400万円の支払いを命じた二審・東京高裁判決が確定した。国と県が上告期限の10日までに上告しなかった。

事件発生から54年。2011年に再審無罪が確定した刑事手続きに加え、捜査の違法性と賠償責任が問われた訴訟も終結した。

桜井さんは13日、東京都内で記者会見し、「やっと解放され、ほっとしている」と心境を語った。「冤罪(えんざい)で苦しむ人が救われるような法改正に全力を尽くしたい」と述べた。

桜井さんは杉山卓男さん=15年死去=と共に強盗殺人罪に問われた。2人は公判で無罪を主張したが、1978年に無期懲役が確定。96年の仮釈放まで29年にわたって身柄を拘束された。

2人の再審請求に対し、水戸地裁土浦支部は2005年、再審開始を決定。11年に無罪判決が確定した。桜井さんは12年、国と県に計約1億9千万円の賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。

19年の一審・東京地裁判決は、警察の取り調べや検察による証拠の不開示などを違法と判断。支払い済みの刑事補償法に基づく補償金の一部を差し引くなどし、国と県に計約7600万円の支払いを命じた。

8月27日の二審判決は、警察に加えて検察の取り調べにも「虚偽の事実を告げるなどして自白させる違法な行為があった」と指摘した。検察の違法捜査を根拠に国の賠償責任を認めた一方で、証拠開示の在り方には言及しなかった。

茨城県警は「判決の結果を真摯に受け止め、今後も引き続き、緻密かつ適正な捜査を推進していく」、水戸地検は「引き続き、適正な捜査・公判の遂行に努める」とそれぞれコメントした。

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