「市場変化に的確に対応」、監視委・中原新委員長が会見

証券取引等監視委員会の委員長に13日付で就任した中原亮一氏(63)が東京・霞が関で同日、記者会見し「市場の変化や新たな事象に的確に対応して、市場を監視することが重要だ」などと抱負を語った。
監視委の役割について「日本市場の公正性や透明性の担保と投資家の保護」とし、「調査・検査能力の向上や関係機関との連携強化に向けた創意工夫を進める」と述べた。
中原氏は1985年に検事に任官し、広島高検検事長や横浜地検検事正、東京地検特捜部長などを歴任。同特捜部の副部長時代にはライブドア事件の捜査を担当した。
中原氏の会見に先立ち、12日付で監視委委員長を退任した長谷川充弘氏(69)も13日、記者会見した。
印象深い事件としてSMBC日興証券の相場操縦事件を挙げ、「市場のゲートキーパーによる相場操縦事件で大変衝撃を受け、誠に残念だった」と振り返った。そのうえで「特異な事例であり、日本市場の公正性は世界に誇ることができる水準だ」と強調した。