30店舗以上が被災か 北九州・旦過市場火災

10日夜に発生した北九州市・旦過市場の火災で、市消防局は12日、被災したのは少なくとも30店舗に上るとみられると明らかにした。焼損面積は約2千平方メートルに及ぶ見込み。同日午前から福岡県警と合同で実況見分し、詳しい火元や出火原因を調べている。
旦過市場では4月にも42店舗、1924平方メートルを焼く大規模火災が発生。市場に近接する飲食店エリアの店舗が火元とみられている。捜査関係者らによると、今回もこのエリアの店舗から燃え広がったもようだ。
市消防局によると、今回の火災は発生から約22時間後に鎮火。前回と同様、木造密集地で火の回りが早く、トタン屋根が放水の妨げとなり、消火に時間を要したという。
市消防局は4月の火災以降、防火設備の点検を徹底するため、このエリアの店舗に対し、営業する際は連絡するよう求めていたが、知らせはなく、営業を把握していなかった。
市は4月の火災後、被災事業者を支援するプロジェクトチームを設置。12日午後にも会議を開き、今後規制が解除された際の安全点検など復旧に向けた手順の確認のほか、補助金など支援策の情報共有を行った。
同日午後に現場を視察した福岡県の生嶋亮介副知事は「早く元の生活に戻れるよう、市と連携して支援を実施したい」と話した。〔共同〕