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海鳥52%に化学物質汚染 地球規模の拡大確認

世界各地の海鳥の52%からプラスチックに添加剤として加えられる化学物質を検出したと、東京農工大や北海道大などの国際チームが12日までに、環境化学の専門誌に発表した。これまで化学物質の広がり具合は詳しく分かっておらず、高田秀重・東京農工大教授は「プラスチックによる海鳥の汚染が、地球規模で広がっている。生物の体内に蓄積せず、毒性が低い添加剤への転換が急務だ」と指摘している。

国内外の18の大学・研究機関が世界16カ所で共同調査し、32種の海鳥計145羽について、尾羽の近くの器官から分泌される「尾腺ワックス」という脂肪を分析。このうち52%に当たる76羽から、プラスチックを燃えにくくしたり、紫外線による劣化を防いだりするための添加剤が検出された。胃の中にプラスチック片が見つかったケースもあった。

プラスチック添加剤は、日本の粟島(新潟県)のオオミズナギドリのほか、北極に近い米セントローレンス島のコウミスズメや南極に近い南アフリカ・マリオン島のアオミズナギドリで検出。フランス領ケルゲレン島のジェンツーペンギン1羽からも見つかった。

国際条約での規制が検討されている紫外線吸収剤「UV328」も、ガラパゴス諸島の海鳥などで確認された。

米ハワイ・カウアイ島や西オーストラリアの海鳥では添加剤の濃度が高かった。餌と間違えるなどしてプラスチック片を摂取し、添加剤が体内で濃縮されたとみられる。

チームは、今回分析した海鳥のうち最大30%が、プラスチックの摂取によって体内の添加剤濃度が上がったと推定。それ以外は、魚など食物経由で添加剤を摂取したとみている。〔共同〕

プラスチック添加剤 プラスチックに加えられた化学物質。製品を燃えにくくするための難燃剤や、加工しやすくするための可塑剤、紫外線による劣化を防ぐための紫外線吸収剤などがある。こうした化学物質の中には、内分泌かく乱作用や免疫への影響などが指摘されるものもあり、国際条約で使用が禁止されたものや、一部の国で使用が規制されているものもある。添加剤を含んだプラスチックを海鳥や魚に与えると、親油性の化学物質が脂肪などに蓄積することが分かっている。

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