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子どもの肥満減少 21年度、休校減り運動不足改善か

肥満傾向のある児童生徒の割合が減少したことが13日、文部科学省が公表した2021年度の学校保健統計調査で分かった。新型コロナウイルスによる一斉休校があった20年度と比べ、運動不足の状況が改善したことが背景にあるとみられる。視力の低下には歯止めがかからず、裸眼視力1.0未満の中学生の割合は初めて6割を超えた。

調査は全国の国公私立の幼稚園と小中高校に通う児童生徒約69万人を対象に身長や体重を調べた。

結果(速報値)によると、標準体重より20%以上重い「肥満傾向」の割合は小学6年10.9%(前年度比0.4ポイント減)、中学3年9.0%(同0.6ポイント減)、高校3年9.0%(同1.0ポイント減)などで、小中高生では多くの学年で前年度を下回った。

肥満傾向の改善について、和洋女子大大学院の村田光範客員教授(小児保健学)は「21年度は休校が少なかったことが要因の一つだろう」と指摘する。

新型コロナの影響で20年度は小中高校の一斉休校があり、体育や部活動の時間が減少。緊急事態宣言下では外出も制限され、子どもの運動不足が懸念された。20年度の同調査ではほぼ全学年で肥満傾向の割合が増え、小学生は全学年が過去最高だった。

21年度は一斉休校がなく、運動中の感染対策が浸透したとして部活動をコロナ前の活動に戻す学校が増えた。村田客員教授は「登下校時の歩行や休み時間の遊びも含め、子どもの運動量を確保する面での学校の重要性が裏付けられた形だ」と指摘した。

食生活の変化の影響を指摘する声もある。国立成育医療研究センター社会医学研究部の森崎菜穂部長によると、20年は巣ごもりの影響で菓子やジュースの摂取量が一時的に増える傾向があったが、21年末までにはコロナ前の水準へ戻ったという。

ただ過去10年でみると21年度も肥満傾向の割合は高く、幼稚園児(3.6%)は比較可能な06年度以降で最も高かった。森崎部長は「肥満傾向があると子どもでも生活習慣病のリスクは高まる。巣ごもりの習慣から抜け出せない子どももみられ、運動とバランスのとれた食事が引き続き大切だ」と呼びかける。

今回の調査では児童生徒333万人の視力も調べた。裸眼視力1.0未満の割合は小学生は36.8%で、20年度(37.5%)からわずかに改善。中学生は60.2%を占め、統計のある1979年度以降で初めて6割を超えた。

専門家の間には、スマートフォンの普及やデジタル端末の利用機会の増加が視力低下の背景にあるという見方がある。文科省は児童生徒の視力とスマホの使用状況との関連性について実態調査を進めている。

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