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漂流する軽石、漁業関係者の警戒続く 噴火から4カ月

太平洋の海底火山「福徳岡ノ場」が噴火してから13日で4カ月となる。噴出したとみられる軽石は今も沖縄・奄美周辺や、西・東日本沖の太平洋を漂流中で、漁業関係者は海産物需要が増す年末年始を控えて影響を心配する。軽石は船にエンジン故障をもたらす恐れがあり、監視態勢が続く。

気象庁によると、福徳岡ノ場は8月13日に噴火した。海洋研究開発機構が12月10日に公表したシミュレーションでは軽石は12月後半にかけても沖縄周辺や日本の南の広い海域を漂いそうだ。

「年末年始は魚介類の需要が高まる。今後の動向が気になる」と話すのは神奈川県漁業協同組合連合会指導部長の杉浦暁裕さん。軽石が港に押し寄せるのを防ぐにはオイルフェンスが必要だが、同時に漁船は港に足止めされる。水揚げがなくなれば、影響は流通や飲食の業界のほか、家庭の食卓にも及ぶ。おせち料理や宴会で魚介類が求められるシーズンに出漁できなくなる事態は厳しい。

出航しても軽石の漂流域に入ればエンジンが故障する可能性がある。海上保安庁によると、エンジンの冷却に海水を使うが、吸い込み口が軽石で詰まると高温でピストンが焼き付く恐れがあるという。10月23日には沖縄県糸満市沖で訓練中だった中城海上保安部の巡視艇しまぐも(100トン)が軽石を吸い込み、航行不能になった。

漁船を含む小型船は吸い込み口が海面に近く、大型船よりも浮遊物を吸いやすい。航行中は軽石が詰まっていないかを確認したり、見張りを徹底して漂流海域を避けたりする対策が必要だ。例えば千葉県は漁業無線で天気予報などを定時発信する際、漂流情報も伝えて注意を呼び掛けている。

大型船への影響もゼロではない。ある海運会社によると、沖縄近海を航行したタンカーなどの外航貨物船の中には設備に付着した軽石を取り除くために減速・停船したケースが出たという。

一方、国土交通省は海岸に漂着した大量の軽石を効果的に回収する方法のアイデアを、民間事業者・団体に募集。船やポンプによる回収など90件をホームページで公表した。港を管理する自治体に参考にしてもらう。〔共同〕

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