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五輪無観客で「収支整わず」 組織委事務総長

(更新)

東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の武藤敏郎事務総長は11日、NHK番組に出演し、大会の財政について「収支が整わないのは間違いないと思う」と述べた。多くの会場が無観客開催となり、チケット収入が大幅に減ることに対する発言で、公費による補塡が避けられないとの考えを示した。今後、赤字への対応を巡り、都や国との議論が焦点となりそうだ。

東京都に4度目の緊急事態宣言が発令されたことで、競技会場のある東京、埼玉、千葉、神奈川の首都圏に加え、北海道と福島でも全面的な「無観客」開催が決まった。

宮城、静岡は「定員の50%以内で最大1万人」の観客を受け入れ、茨城では子どもたちに観戦機会を提供する「学校連携観戦」のみ有効とし、夜間は無観客とする。全部で750あるチケット販売枠(セッション)のうち9割以上が無観客となる。

組織委はチケット販売を収入の柱の一つとしており、昨年末に公表した予算計画で全体の収入(7210億円)の約12.5%に当たる900億円を見込んでいた。武藤氏は無観客によるチケット収入への影響について「ゼロではないが何十億程度に激減するのは間違いない」と述べた。

大会の収支が赤字となった場合の損失補塡について、招致段階での開催計画を記した立候補ファイルには、組織委が資金不足となった場合、一義的に東京都が補塡することになっている。武藤氏は「大会後に関係者で集まり、どう処理するか協議する必要がある」と話した。

また、ほぼ全ての会場での無観客開催が決まったことで、大会の運営上、医療や警備など様々な体制の見直しを迫られることになる。武藤氏は新たに費用が発生するとの認識も示した。

同じ番組に出演した加藤勝信官房長官は、都が補塡しきれない場合は国が関係法令に従い補塡する仕組みになっていると指摘した上で「まずは組織委の経費の精査を待ちたい」と話した。小池百合子都知事はこれまでに「政府と協議が必要」として都の負担に慎重な姿勢を見せている。

加藤氏は番組内で、多くの会場で無観客開催となったことに関し「政府はしっかり受け止めながら五輪の意義を実現できるように努力したい」と述べた。

大会開催にあたっては、約7万人が大会ボランティアとして登録しており、無観客開催によって役割がなくなるのではないかとの懸念の声もある。武藤氏は「再配置や守備範囲を変えて、引き続き全員にボランティアとしての活動を続けていただきたい」と話した。

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