「ちかんされていませんか?」 スマホで被害者助ける
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警視庁は9日までに、同庁が開発した防犯用スマートフォンアプリ「Digi Police(デジポリス)」に新しい機能を追加した。痴漢対策としてスマホ画面に「ちかんされていませんか?」と表示できるようにした。
電車などで痴漢に気付いた周囲の人が、被害者にスマホ画面を見せ、確認後に移動させるなどして助けられるという。
デジポリスは2016年に配信を始めて以降、22年3月末までに累計約47万件ダウンロードされている。以前から被害者本人が助けを求める画面を表示させたり音声を流したりできる機能はあった。
改良を検討する過程で、防犯ボランティア団体の学生から「痴漢に遭ったときに冷静にアプリを起動する余裕はない」「痴漢らしき行為を見かけても、電車内では声をかけづらい」といった意見が上がり、参考にしたという。
警視庁によると、21年に都内で認知した強制わいせつ事件は564件で、うち28件が電車内だった。被害者が申告していない痴漢事案も相当多いとみられる。
警視庁生活安全総務課の担当者は「画面を見せて『あなたは独りではない』と知らせてあげてほしい」と話している。
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