発電所建設現場で男性死亡 11人酸欠か、静岡・御前崎
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6日午後4時25分ごろ、静岡県御前崎市港の御前崎港バイオマス発電所の建設現場で「溶接中に作業員が倒れた」と119番があった。県警などによると、発電設備の粉じんを集める「バグフィルター」での溶接作業の際に男性11人が酸欠や一酸化炭素(CO)中毒になったとみられ、このうち同市の会社員、本郷登さん(70)が死亡した。
県警は7日、バグフィルターなどを実況見分。業務上過失致死傷容疑も視野に原因を調べる。
バグフィルターは高さ約25メートルで、何らかの原因で内部の酸素濃度が低下した可能性がある。内部にいた数人が倒れ、周辺の人も息苦しさを訴えるなどした。本郷さんはバグフィルター内で倒れていた。本郷さん以外の10人は話ができる状態という。
同発電所はペレットなどの木質燃料を燃やして発電する仕組みで、中部電力や再生可能エネルギーを手がけるレノバ(東京・中央)などが、御前崎市と同県牧之原市にまたがる敷地で建設を進めている。レノバのホームページによると、7月の運転開始を目指している。
県警は本郷さんの年齢を当初71歳と発表していたが、70歳と訂正した。〔共同〕