長野県が不明者捜索へ 御嶽山、規制緩和前に
58人が死亡、5人が行方不明となった2014年の御嶽山(長野、岐阜両県)噴火で、長野県が行方不明者や遺留品を捜索する方針を固めたことが8日までに、県関係者への取材で分かった。多くの犠牲者が出た尾根「八丁ダルミ」の立ち入り規制緩和前の7月ごろに、希望する不明者家族と共に数十人規模で捜索する。

八丁ダルミは王滝頂上(2936メートル)から山頂(剣ケ峰、3067メートル)に続く火口近くの尾根。噴火以来立ち入り規制が続き、不明者家族らは麓の長野県木曽町や王滝村から立ち入りの特別許可を取り、独自捜索を続けてきた。村が昨年10月、噴石から身を守るシェルターを設置し、夏にも規制を解除する考えを示した。
昨年9月の追悼式後に被災者家族会「山びこの会」が緩和前の捜索を阿部守一知事に要望。会と県が昨年12月26日に日程や捜索方法など意見交換を行った。地元の登山関係者や町と村の関係者にも協力を仰ぐという。〔共同〕