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楽天の「送料込み」、公取委審査打ち切り 違反判断せず

(更新)

公正取引委員会は6日、楽天グループの通販サイト「楽天市場」で一定額以上の購入代金を「送料込み」とする新制度を巡り、独占禁止法違反(優越的地位の乱用)容疑の審査を終了すると発表した。同社が営業方針を変更し、自主的な改善措置の申し出をしたため。独禁法違反かどうかの判断をせずに審査を打ち切る。

公取委によると、楽天は「送料込み」の新制度について①出店者側の参加、不参加の意思を尊重する②不参加店舗の事業継続を困難にさせることを示唆しない――などの営業方針を、社内の営業担当者や出店者側に周知すると申し出た。

社員が営業方針に違反した場合の処分規定を設けるほか、管理部門に出店者側からの苦情受付窓口も整備する。改善措置は12月末までに実施する予定で、公取委は確認後に審査を終了する。

楽天は2019年7月以前から契約している出店者に対し、3980円以上の購入時には自動的に「送料込み」と表示する制度への参加を任意で求めている。19年8月以降の新規出店者には同制度への参加を出店条件にし、現在は全5万5000店のうち9割以上が参加している。

公取委によると、楽天の営業担当者らが制度への参加を促す際に「参加しなければ商品検索で上位に商品が表示されない」「次の契約更新時に退店となる」などと、不参加時の不利な取り扱いを示唆していた事例が審査で見つかった。

やむなく参加した出店者の中には、送料分を価格転嫁できずに不利益が生じていた例もあったといい、公取委は「独禁法違反になりえる」としている。

楽天は19年1月に一定額以上購入時の送料を無料にする方針を発表した際、当初は全店一律で導入するとしていた。楽天側は出店者の売り上げ増につながると説明したが、送料負担による利益圧迫を懸念した一部出店者らが反発した。

公取委は一律導入は出店者に不利益を生じさせる恐れがあるとして、20年2月に独占禁止法違反(優越的地位の乱用)容疑で楽天を立ち入り検査した。検査後、違反が疑われる行為を一時的に取りやめさせる必要があるとして、楽天に対して緊急停止命令を出すよう東京地裁に申し立てた。

楽天が一律導入を見送ったことを受け、公取委は地裁への申し立てを取り下げたが、その後も独禁法上の問題がないかの審査を続けていた。

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