連休最後も交通機関は閑散 宣言中、静かなターミナル
新型コロナウイルスの感染拡大「第4波」のゴールデンウイークは5日、最終日となった。東京と関西の計4都府県には緊急事態宣言が発令中。鉄道や空の便、高速道路の各交通機関は、コロナ禍の前のような激しいラッシュはなく、閑散としていた。
東京駅の新幹線ホームは5日夕、上り列車が到着すると、大きな荷物を抱えた家族連れが出てきた。東京都三鷹市の男性会社員(40)は岐阜県恵那市の妻の実家へ妻や長女(4)と年末以来の帰省。「家の庭でピザ作りをして、人と会わずに過ごした。コロナ禍でなければ、娘が行きたがっていたテーマパークに出かけられたのだが」と残念そう。
千葉県市川市の男性会社員(25)は岩手県北上市の実家に5泊6日の滞在。「友人と会うことはあったが、外は出歩かなかった。6日から2日間は在宅勤務。週明けから出社したい」と話した。

JR新大阪駅。5日午前、新幹線で帰省先の大阪から東京に戻る男性会社員(41)は「基本的に家で過ごした。遊びに行けず、いつものゴールデンウイークという感じではなかった」。
さいたま市の女性会社員(23)は社会人になり初めての大型連休。「親が寂しそうだった」と4月30日から奈良市へ。感染への懸念から家で過ごし「親は喜んでくれて楽しかったけど、満足はできなかった」と語った。
JR各社によると、5日の各新幹線は従来の大型連休に比べ低調。東海道新幹線上りで、午後3時半すぎに名古屋駅を出た東京行き「のぞみ28号」の自由席乗車率が90%だったが、目立った混雑はなかった。東北、上越、北陸各新幹線では午前に、自由席乗車率が5%にとどまる列車もあった。
高速道路は東京近郊の一部を除き、全国的に渋滞は発生しなかった。
4月23日に発表された航空各社の予約状況によると、5日は全日空の上り便の予約率が74.0%、日航が73.9%と満席にはなっていない。〔共同〕
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