「怪鳥」目撃相次ぐ、千葉 店から逃げた絶滅危惧種か

千葉県柏市や我孫子市などで「怪鳥」の目撃が相次いでいる。大きな黒い体に長いくちばしが特徴のこの鳥は、南アフリカに生息し絶滅危惧種にも指定されている「ミナミジサイチョウ」とみられる。茨城県内のペットショップから2019年11月に逃げ出した鳥と同一とされ、同店の関係者が4日、捕獲を試みたが、確保できていない。
山階鳥類研究所(我孫子市)によると、ミナミジサイチョウはサバンナなどに生息し、体長約1メートル。ヘビやカエルを捕食する肉食だが、人間に危害を加える可能性は低いとされる。
昨年3月から、茨城県牛久市や龍ケ崎市で目撃され、今年1月からは柏市でも情報が相次いだ。柏市立手賀東小の佐和伸明校長は今年2月、校庭にいた児童から「大きな鳥が飛んできた」と伝えられた。児童が図鑑で調べたところ、ミナミジサイチョウと特徴が一致したという。
ペットショップの関係者は「お騒がせし申し訳ない」としている。逃げ出す7年ほど前に国内で買い取った鳥で、脚につないでいた革製の輪が緩んで外れたという。
山階鳥類研究所の平岡考さんは「鳥のためにも、環境のためにも早く飼い主の元へ戻ってほしい」と話している。〔共同〕