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岡山・真備の被災集会所、再建6割弱 西日本豪雨4年

2018年7月の西日本豪雨で広範囲が浸水し、50人以上が犠牲になった岡山県倉敷市真備町地区で、地域交流などに活用される集会所の一部が被災してなくなった。市は再建を促すが、21年度までに再建されたのは6割に満たない。識者は「集会所は地域防災などを支える住民自治の拠点で、行政は再建に向けて積極的に働きかけるべきだ」と話す。

西日本豪雨は最初の大雨特別警報が出て6日で4年となる。市によると、同地区では集会所79カ所のうち29カ所が被災した。21年度までにそのうち16カ所が復旧したが、13カ所は再建されていない。市は被災地のコミュニティー回復に集会所が有効だとして、再建費用の6分の5を負担しているが、復旧数は伸び悩んでいる。

背景には世帯数や地域活動の減少、高齢化がある。市によると、維持費用が負担になるとして再建を諦めた地域もあれば、新型コロナウイルス禍の影響で協議が難航している地域もあるという。

もともとあった集会所をなくした地域に住む広瀬軍平さんは「高齢者ばかりで、あまり使っていなかったから」と苦笑いする。同じく集会所が被災した周辺の地域と合同で費用を負担し、別の場所に新しい集会所を建てたが、今後も使う予定はないという。

豪雨の被害を後世に伝える「まび創成の会」の黒瀬正典会長は「集会所を再建せず、会議のたびに公民館を借りる地域もある。金銭的負担は理解できるが、地域の関係性が薄れている」と、集会所がなくなっていくことに懸念を抱く。

東日本大震災の被災地の復興に携わった経験がある元東北学院大特任教授(福祉社会学)の本間照雄さんは「地域の人々が交流する集会所は最も基本的な住民自治の拠点であり、コミュニティー構築に必要不可欠」と指摘する。

高齢化が進む被災地で介護や防災を支え合うためにも、行政は集会所の利用を活性化するような対策を進めるべきだと訴えていた。〔共同〕

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