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サポカー限定免許、来春創設 対象車種は年内にも

(更新)

高齢ドライバーによる相次ぐ事故を巡り、来春から新たな対策が動き出す。警察庁が4日、自動ブレーキ機能などを備えた「安全運転サポート車(サポカー)」に限って運転できる免許を2022年5月に創設すると表明した。対象となる車種は今年中にも決まる見通しだが、切り替えは運転者の意思に委ねられており、同庁は幅広い普及に力を入れたい考えだ。

サポカー限定免許の導入は20年6月に成立した改正道路交通法に盛り込まれた。一定の違反歴がある75歳以上を対象に課す運転技能検査(実車試験)の導入と並ぶ事故対策の柱。警察庁がパブリックコメント(意見公募)を実施した上で22年5月13日に施行する。

サポカー限定免許は運転免許を持っていれば、申請することで誰でも切り替えができ、同庁は主に免許の自主返納に踏み切れない高齢ドライバーの取得を想定している。

運転免許の自主返納制度は1998年に始まった。19年の返納件数は全国で60万件超と過去最多を更新。近年、増加傾向が続いてきたが、20年は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛の影響もあり、55万2381件に減少していた。

地方の交通網が十分発達していない地域に返納をためらう高齢者は多く、運転に不安を抱える人々にとり、限定免許は日々の生活を支える新たな選択肢になり得る。

サポカーについては政府が20年3月、65歳以上を対象に最大10万円を出す「サポカー補助金」を創設して購入を後押し。ペダルの踏み間違えによる急発進を抑える装置や、衝突被害を軽減する機能が補助金支給の対象となっている。

メーカー各社も開発を急ぐ。一部のスポーツカーを除き、トヨタ自動車の小型車「ヤリス」や日産自動車の「ノート」、ホンダのミニバン「ステップワゴン」など、ほぼ全車種がこれらを搭載。機能は中古車に後付けで加えることもできる。

サポカー限定免許の対象となる車種については、警察庁が補助金を所管する経済産業省、国土交通省と協議し、年内をめどに決める。

同庁によると、20年に75歳以上のドライバーが過失の最も重い「第1当事者」となった交通死亡事故は333件。同種の事故全体の13.8%で、1割強を占める水準が続いている。

社会の高齢化で事故のリスクは今後も避けられない。限定免許に対する事故の抑止効果への期待は大きいが、免許の切り替えは任意の申請によるため、どこまで普及が進むかは不透明な状況だ。

このため警察庁は今後、70歳以上のドライバーが免許更新の際に受講する高齢者講習などの機会を通じ、切り替えを呼び掛けるといった取り組みも検討する。

同庁の担当者は「導入に向けて新たな免許の認知度を高めるとともに、制度への理解を促していきたい」と話している。

(柏木凌真)

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