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コロナ禍の妊婦を応援 自治体で広がる「祝い金」

長期化する新型コロナウイルス感染拡大の影響による産み控え対策や妊婦の不安軽減につなげようと、自治体が祝い金などの名目で現金支給する動きが広がっている。コロナ禍で孤立しがちな妊婦を応援する目的。出生率低下に歯止めをかけたい自治体の思惑もある。

5月に第2子を出産した東京都の女性会社員(33)は区役所に出生届を提出した際、「赤ちゃんファースト」という10万円分のギフトカードを受け取った。

「こんなのあるんだ」。コロナ禍で妊産婦同士の交流イベントもなく孤独感が募ったが、何を注文しようかと友人と連絡を取り合うなどし「かなり気分転換になった」。2万円分をこども商品券、残りをお掃除ロボットに充てた。

この事業は東京都が今年1月から2023年3月末まで限定で実施。新生児1人につき10万円分のポイントがもらえ、おむつやミルクといった消耗品や家事代行サービス、空気清浄機などの人気家電など700点以上から選んで交換できる。

SNS(交流サイト)上では「2人目つくろうかな」といったポジティブな反響も。「財政は厳しいが、コロナ禍での妊娠、出産をためらっている人の後押しになれば」と都の担当者。

富山市も21年度、新生児1人につき5万円を支給する「ようこそ赤ちゃん特別支援金」を始めた。担当者は、千葉県でコロナに感染した妊婦が入院先が見つからないまま新生児を亡くした例を挙げ「精神的に追い込まれている妊婦さんを励ますメッセージに」と話す。

青森県五所川原市は、第3子以降に1人10万円を給付してきたが、23年度までは第1子、第2子も対象とする。愛知県大府市や福岡県大野城市などは、国民1人当たり一律10万円を配る国の特別定額給付金の対象外となった新生児に、自治体独自で10万円を支給する事業を延長した。

ただ、昨年度で打ち切ったところも少なくない。担当者からは「コロナ禍が長期化し、区切りが難しくなる」「限られた財源では厳しい」といった声が上がった。

地域の産後ケアに詳しい東京情報大の市川香織教授は「国からの補助もなく財政的な余裕が無い中でも妊産婦や新生児に現金を支給すること自体に自治体の心意気を感じる」と指摘する。

「日本は諸外国に比べ子育てへの風当たりが強く、親も社会から歓迎されている実感を得にくいといわれる。コロナ禍限定ではなく、こうしたメッセージ性のある支援を続けてほしい」と述べた。〔共同〕

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