「飛鳥Ⅱ」が横浜港到着 乗客男性がコロナ感染
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乗客の60代男性が新型コロナウイルスに感染したクルーズ船「飛鳥Ⅱ」が1日、横浜港大さん橋(横浜市中区)に到着した。男性と家族の女性は船から下り、東京都内に向かった。他の乗客らに症状は確認されておらず、順次、下船した。
運航会社の「郵船クルーズ」の坂本深社長は、横浜市で報道陣の取材に応じ「ご迷惑を掛け申し訳ない」と謝罪した上で「(集団感染があった)ダイヤモンド・プリンセスの件から学んでいたため速やかに対応できた」と話した。
市や郵船クルーズによると、飛鳥Ⅱの乗客乗員は計約720人で4月29日に横浜港を出発。乗客は全員、出港の1週間前に検査キットを使用したPCR検査を受けており、陰性だった。30日午後に乗船直前に実施した検査の結果が出て、男性の陽性が判明した。男性は乗船後、喉に違和感があったという。濃厚接触者は家族の女性1人のみで、船内の検査で陰性が確認された。
船は青森県や北海道を巡って5月5日に横浜港に戻る予定で東北沖を航行していたが、感染判明を受け、クルーズは急きょ中止となった。〔共同〕