改革の芽はきざすか 東京国際映画祭ラインアップ決定 - 日本経済新聞
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改革の芽はきざすか 東京国際映画祭ラインアップ決定

10月30日~11月8日に開かれる第34回東京国際映画祭の上映ラインアップが発表された。映画祭の顔であり最高賞を競うコンペティション部門には、17年ぶりに交代したプログラミング・ディレクターの市山尚三氏が「作品本位で選んだ」と強調する15作品を選んだ。「コロナを乗り越え、ポストコロナの映画の新しい未来を模索したい」と語った安藤裕康チェアマンの強い意向で会場も17年ぶりに六本木から日比谷・銀座地区に移る。改革の芽はきざすか。

コンペティション部門の審査委員長は国際的に活躍するフランスの俳優イザベル・ユペールが務める。15作品の中で世界的に名を知られている監督作は、カンヌなど三大国際映画祭で受賞経験のあるフィリピンのブリランテ・メンドーサの「復讐(ふくしゅう)」と、カンヌで受賞経験のあるクルド系イラン人のバフマン・ゴバディの「四つの壁」の2作品。他にはチベット映画の先駆者であるペマ・ツェテンがプロデュースし、息子のジグメ・ティンレーが監督した「一人と四人」、国際映画祭の常連ダルデンヌ兄弟がプロデュースしたルーマニアの女性監督テオドラ・アナ・ミハイの「市民」など新鋭の作品が多く並んだ。日本からは松居大悟監督「ちょっと思い出しただけ」、野原位監督「三度目の、正直」が選出された。

長編3本目までのアジアの新鋭監督の作品を上映するアジアの未来部門には世界初上映となる10作品が選ばれた。ウェス・アンダーソン監督「フレンチ・ディスパッチ」など他の国際映画祭で話題になった作品をいち早く上映する「ガラ・セレクション」や「空白」が公開中の吉田恵輔監督の特集上映もある。是枝裕和監督が協力し、世界の映画人が交流する「アジア交流ラウンジ」は昨年に引き続き開かれる。

オープニングはクリント・イーストウッド監督「クライ・マッチョ」、クロージングはスティーヴン・チョボスキー監督「ディア・エヴァン・ハンセン」と話題の洋画が彩る。チケットの一般販売は10月23日から。

(近藤佳宜)

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