ぼくらの戦争なんだぜ 高橋源一郎著 - 日本経済新聞
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ぼくらの戦争なんだぜ 高橋源一郎著

どう向き合うか、文学に糸口

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80年近く前に終わったこの国の戦争の話だ。だが、ただの昔話じゃない。過去を知らなくては現在がわからない。旧統一教会が日本を悪魔にたぶらかされた「エバ国家」とみなす理由もわからない。自分が「どこから来たのかがわからなければ、どこにも行くことはできない」のだ。

それをくだけていえば本書のタイトルになる。あの戦争はいまの私たちと無関係な「彼らの戦争」なんかじゃない、「ぼくらの戦争なんだぜ」。

著者は戦...

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