インフレ悪者論の原点 速水健朗氏が選ぶ3冊
脱GHQ史観の経済学 田中秀臣著
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戦後、GHQによる占領期に起きたハイパーインフレには経済成長、経済的な自立の側面もあった。また財閥解体、農地改革は"経済民主化"として評価されるが、その主眼は日本の再軍備阻止で、むしろ戦後復興を妨げた。戦後統制は、恐慌時のケインズ的なニューディール政策とは違い、パイの縮小を狙ったものだった。
これらが過去の話というだけで終わらない。復興税に代表される不況時の増税論や財政規律優先主義など「緊縮主義...