カリカリ梅 作家・くどうれいん
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作家・歌人として活動しながら4年間営業の仕事をしていた。残業続きでへとへとの日、けだるい体で営業車を運転しながら無性にカリカリ梅を食べたくなることがあった。その衝動はほとんど雷のようにわたしの脳天から食道を貫通して胃に響くのだ。(ああ、いますぐわたしにカリカリ梅を!)。そうなればわたしはできるだけ最寄りのコンビニに車を停(と)めてカリカリ梅を買い、それをぼりぼり噛(か)み砕いた。
カリカリ梅にも...
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