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鈴木杏「波に乗るように演技」 井上ひさし喜劇の舞台に

「よろいをまとった女優たちが、人間同士の付き合いに変わっていく」と魅力を語る鈴木杏

昨年は一人芝居「殺意 ストリップショウ」や、野田秀樹版「真夏の夜の夢」で熱演を見せた。井上ひさしの推理喜劇「キネマの天地」で、悪女役の人気を博すスター女優を演じる。「井上さんの戯曲は文章の力が強く、それに負けないようにするのが難しい。(セリフに対する)周りのリアクションなど台本に書かれていないことを作っていくのは、まるで宝探しのよう」

本作は山田洋次監督の同名映画の続編として書かれた。時代は昭和初期、劇場に集められた女優たちがある殺人事件の犯人として疑われる。プライドの高い女優たちはさや当てをしながらも、互いを深く理解していく。強烈な個性の人物が丁々発止に掛け合い、構成はどんでん返しの連続だ。「女優同士のやり合いは、見ていてワクワクする。よろいをまとっていた女優たちが、事件に巻き込まれ、人間同士の付き合いに変わっていく」

演出の小川絵梨子とは20代後半に初めて出会った。「『手放せ、自分で握るな』という言葉をもらった。相手の役者に素直に反応するという意味だ。舞台上では自分でなんとかしなくてはと思ってしまい、培ってきたものが重しになっていた頃で、大きなヒントになった」と振り返る。

「殺意」で見せたダンサー役など「業が深く、シリアスな役」が多かっただけに、喜劇は新鮮と話す。「力が抜けていないと面白くならない。でも、殺意では1人で2時間舞台に立つ極限状態を経験して、波に乗るようにその日の気分で演技が違っていいと気付いた。以前小川さんに言われたことがようやく理解できてきた」。30代半ば、成長を見せる舞台になりそうだ。6月27日まで、新国立劇場小劇場。

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