他人の手帳をのぞいてみると… 人物像想像する楽しみ
志良堂正史(ゲームプログラマー)
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手帳は、書き手が生きた証しである。東京・参宮橋にある「手帳類図書室」は、私が集めた他人の手帳や日記を読むことができる場所だ。もともと誰に見せるつもりもなく書いた記録だからこそ、書き込みにはその人の一瞬の感情や人生の断片が籠もっている。
男子高校生の恋愛日記や、難病にかかった女性の闘病記、切り抜きやメモ、創作が混然一体となった詩人のノート――。年齢、性別、職業も様々で、ひとつとして同じ内容のものは...