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作曲家・湯山昭の音楽 娘の玲子が魅力紹介

今年90歳を迎える作曲家・湯山昭の音楽を深掘りする演奏会が27日、東京オペラシティコンサートホール(東京・新宿)で開かれる。娘で著述家・プロデューサーの湯山玲子が企画・選曲した。童謡「おはなしゆびさん」やピアノ学習者向けの曲集が有名だが、器楽曲なども紹介する。湯山玲子は「母のおなかにいるときからずっと父の音楽を聴き続けてきた。『子バカ』と言われようと、ものすごく魅力的」と強調する。

曲集「お菓子の世界」(1973年)は、ピアノを習ったことのある人にはよく知られている。「バウムクーヘン」「チョコ・バー」「どうしてふとるのかしら」などと題した魅力的なメロディーと楽しいリズムの曲が並ぶ。153版も重版されていることが、ピアノを学ぶ子どもにどれだけ支持されてきたかを物語る。公演でこの曲を弾く作曲家の新垣隆は小学生の頃、初めて弾いた。「『バイエル』などの練習曲はどうしても遠い国の音楽という感覚を持つ。だがこの曲は弾いていて楽しくて、どんどん練習したい気持ちになった」と振り返る。

ただ湯山玲子は「父の作品は教育向けでとても広がったが、子ども向けの作曲家のような印象を持たれてしまった」とも言う。「大変なメロディーメーカーで、実は色々な楽器を扱うのがとてもうまかった」と強調する。

53年、東京芸術大在学中に作曲したデビュー作「ヴァイオリンとピアノのための小奏鳴曲」はそれを証明する。戦前にパリで学んだ池内友次郎門下ということもあり、フランクのようなフランス音楽の色彩を帯びる。同じ編成の曲を書いた経験がある新垣は「フランス音楽を日本人としてどう捉えるかということに向き合った、日本の作曲界が育っていった時期の珠玉の名曲」と絶賛する。今回、若手の福田廉之介(ヴァイオリン)とロー磨秀(ピアノ)の2人が演奏する。さらに、珍しい組み合わせの「マリンバとアルトサクソフォーンのためのディヴェルティメント」(68年)も演目に並ぶ。

さらに男声合唱曲「ゆうやけの歌」(76年)も演目に並ぶ。煮えたぎる青春を表現した川崎洋の詩に曲を付けたもので、コアな人気を誇る作品だ。ほかに歌曲集「カレンダー」(68年)の収録曲なども披露する。

(西原幹喜)

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