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映画監督ホン・ウィジョン 主人公に声なき弱者映す

「弱者の声は社会になかなか届かない。一生懸命声を上げても聞く人がいなければその声は存在しない。こうした現実を強調するためにあえて主人公の青年の声をなくした」。21日公開の韓国映画「声もなく」は、闇の仕事を請け負う言葉を発しない青年と誘拐された少女との奇妙な触れ合いを描く寓話(ぐうわ)的サスペンスだ。

映画製作を学ぶために7年半ほど英国に留学した。「この経験で思ったのは、どこにでも同じような女性差別があり、弱者が存在するということ。そうした私の体験は作品に色濃く反映されている」と語る。

声のない青年を演じるのは同国屈指のスター、ユ・アイン。「私がユ・アインさんのオーディションを受けたようなもの。脚本を彼に送って演じてほしいと依頼した。幸運なことに『この物語は世に出るべきだ』と出演を快諾してくれた」と話す。

当初、青年は痩せていてひ弱な設定だったが「ユ・アインさんから『力仕事をするのだから太らせよう』『めんどくさがり屋だからぼうずにしよう』などと提案があり、一緒にキャラクターを作り上げていった」。またユ・アインや青年の先輩を演じるベテラン俳優のユ・ジェミョンら「キャストやスタッフが長編初演出の私を信じ絶対的な支持をしてくれた」と話し、現場での一体感が作品の完成度を高めたと明かした。

本作は同国で最も権威のある青龍映画賞新人監督賞などを受賞した。世界で話題を呼んだ「はちどり」(2018年)のキム・ボラ監督と同じ1980年代生まれの才能だ。次回作の準備も進んでいる。「本作と同じように被害者に絡む社会問題を寓話的なアプローチで映し出す物語にしたい」

(近藤佳宜)

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