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芥川賞に砂川氏、直木賞に今村氏・米澤氏

(更新)

第166回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が19日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、芥川賞は砂川文次氏(31)の「ブラックボックス」(「群像」8月号)に、直木賞は今村翔吾氏(37)の「塞王(さいおう)の楯(たて)」(集英社刊)と米澤穂信氏(43)の「黒牢城」(KADOKAWA刊)に決まった。贈呈式は2月下旬に都内で開かれ、受賞者には正賞の時計と副賞100万円が贈られる。

砂川氏は大阪府生まれ。陸上自衛官をへて地方公務員。受賞作は自転車で荷物を配達するメッセンジャー男性を主人公に、不安定な働き方に対する焦燥感やいら立ちを描いた。会見ではこの作品を「(小説を書く上で)足りないものを掘り下げたいと思い書いた」と述べた。選考委員の奥泉光氏は「古風なリアリズムで書いており、小説的な冒険こそ少ないがそれを超える力強さがあった」と評価した。

今村氏は京都府生まれ。受賞作は戦国時代の「大津城の戦い」に材をとり、石垣をつくる穴太(あのう)衆と、鉄砲づくりの国友(くにとも)衆の攻防を描く。「やっとここまできたかと号泣してしまった。でもあすになれば過去になる。次の目標を常に持っていきたい」と喜びを語った。

米澤氏は岐阜県生まれ。受賞作は戦国時代を舞台にしたミステリー小説で、織田信長に反旗を翻した荒木村重が、土牢に幽閉した黒田官兵衛の知恵を借りながら籠城中に起きる事件の謎を解いていく。「ミステリーという大きな軸足があるからこそ、どのような時代や舞台でも自分の小説を書いてこられた」と率直に語った。

選考委員の浅田次郎氏は「今村さんの作品は極めて熱量が高く、体力気力が充実している。米澤さんの作品は読みやすく上質。戦国時代を扱ったミステリーはあまり思い浮かばない、ユニークな作品だ」と話した。

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