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留学経験ある就活生 積極性や日本語力も向上

就活のリアル(上田晶美さん)

新型コロナウイルス禍で海外に留学する日本人学生はめっきり減ったが、上向きになりつつあるようだ。就活を始めるまでに異文化に接することができれば、語学力にとどまらず、積極性や論理的に考える力なども高まることが多いと専門家は指摘する。

日本のある大学がオーストラリアに3年生を留学させており、5月にオンラインでの就職活動の準備講座を担当した。大学、私の双方にとって初めての経験だったため、1年前から担当の教授と綿密に打ち合わせをしながら準備してきた。新型コロナウイルス禍で、大学の講義がウェブで可能になった変化といえる。

この大学のある学部では4年間のうち、海外に1年間留学することがプログラムの中に組み込まれている。約90人の学生がメルボルン、ゴールドコーストなどの4つの語学学校に分かれて2年生だった昨年から勉強中で、7月には日本に帰ってくる。いわば仕上げの時期である。

昨年の3年生たちはコロナ禍で留学に行けなかったため、今年の3年生はなんとラッキーなことか。実はオーストラリアの現地でもオンラインで授業を受けているクラスもあるのだが、それにしても現地にいることは大きなアドバンテージである。

留学経験は講義だけでなく、その他の活動、例えばスポーツなどのサークル活動やボランティアなど、現地の学生や各国からの留学生といっしょに活動する機会が有益である。実際、学生たちは「バスケットボールのチームに入った」とか「アジア系の学生たちとボランティアをしている」と言う。

それらを就職活動でどう表現していくかを準備することが、講義の一つの目的だ。学生たちにとってはまだ就活には早い時期なので、緊張しないように、「話し方やまとめ方はこれからうまくなっていけばよいから、思いついたまま話していこう」と促した。

ところが、学生たちは自分の体験や感想をしっかりと発表するではないか。3年生とは思えないプレゼンテーション力なのである。内容を聞いてみると「学生寮の不具合を代表してかけあった」「毎日クラス内で発表してお互いにフィードバックした」など、コミュニケーションについてかなりハードな経験、学習をクリアしているのだ。

もちろん英語の語学留学に行っているのだが、日本語でのコミュニケーションが上達していることに気づかされた。積極的に話す姿勢ができており、構成もよく考えている。英語力以外で得るものの大きさを目の当たりにした。

話し方でアドバイスしたのは「いろいろ体験した」「様々な国の学生と交流した」などの抽象的な表現を、具体的に「何と何を経験した」「20カ国の学生と交流した」などに変えていくことくらいだ。

あと2カ月の間にさらに学びを深め、就職を意識して情報収集するよう伝えた。6月1日からインターンシップの申し込みが解禁になるため、海外から申し込んでおくよう話して終わった。帰国後の次回の講義も準備しており、実際に対面するのが楽しみでたまらない。 (ハナマルキャリア総合研究所代表)

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