四元康祐「詩探しの旅」 こんにちは、隣人
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ドイツ・ミュンヘンからマケドニアの古都ストゥルガまで、家族みんなで車に乗って詩祭に出かける。そう決めた後、日本に一時帰国して本屋に行くと、一冊の本が目に飛び込んできた。吸い込まれそうな深いブルーと見開かれた切れ長の瞳の表紙。帯には「旧ユーゴスラビア。NATO軍による激しい空爆下で、帰国を拒み詩作をつづけた一人の女性の、胸をうつエッセイ集」。そんな人がいたのか、と思わず手にとった。今回の旅は、スロ...
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