「沖縄は心のよりどころ」朝ドラ新ヒロイン黒島結菜さん
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4月11日から始まるNHKの連続テレビ小説「ちむどんどん」のヒロインをつとめる。沖縄が本土復帰して5月15日で50年。ドラマは米統治下の沖縄で生まれ育った女性が西洋料理のシェフを目指して上京し、やがて沖縄料理店を開く夢を持つ物語だ。自身も沖縄出身。「朝ドラで地元沖縄が取り上げられ、しかもヒロインとして携われるのは特別なこと。観光地のイメージだけでなく、沖縄の歴史や食べ物、美しい自然などドラマをきっかけに知ってもらえれば」と願う。
サトウキビ農家の4人きょうだいの次女・暢子(のぶこ)を演じる。幼い頃から食いしん坊で、一度だけ食べた西洋料理にたちまち魅了される。「運動も得意で、皆から愛される子。食事の場面では豪快にごはんを食べ、もぐもぐしながらセリフを言うことも。飛んだり跳ねたり、全身で表現することを意識している。この役に引っ張られて私自身も人見知りが少なくなり、良い影響を受けている」

「ちむどんどん」とは沖縄の言葉で「胸が高鳴る様子」のこと。ロケ撮影で上空から撮った沖縄の海の美しさに「ちむどんどんした」という。新型コロナウイルス感染症が広がる前は、2日休みがあれば帰郷した。「私にとって心のよりどころ。人の温かさや雰囲気、すべてが沖縄の魅力だと思う。時間の流れも違い、急がなくてもいい空気が流れているのが気持ちいい。もちろん、他人を待たせるのはよくないけれど」とちゃめっ気たっぷりに語る。
25歳になったばかり。モデルやCM出演を経て俳優活動を本格化、テレビドラマや映画で活躍する。目指す俳優像を尋ねると「信頼してもらえるような存在になりたい」とほほ笑んだ。
(関原のり子)