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ひげと金貨 作家 南木佳士

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29歳の夏、カンボジア難民救援医療団に参加してタイ東部のカオイダン難民収容所を中心に動き回っていた。内戦の続くカンボジアから国境を越えてタイ領内に逃げ込んだひとたちを相手にする日々で、各国から医療団が入っていたが、外科担当の日本チームの病棟には地雷で砕かれた片足の切断手術後の患者さんが多かった。

戦場で活躍できるのは外科系の医師であるのを痛感し、内科医の身は粛々と全身麻酔の維持や、タイの地方病院の外来診療を手伝っていた。酷暑と、難民たちが身ぶりを加えて語るカンボジアでの同国民による虐殺の様子を聴くのに疲れる日々で、気がつけばひげを剃(そ)るのを忘れていた...

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