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コロナ下の舞台芸術、喪失と模索の記録 演博が企画展

中止・延期となった公演のチラシやポスター(東京都新宿区の早稲田大学演劇博物館)

新型コロナウイルスの影響が広がる社会で、舞台芸術は何をしてきたのか。公演の延期・中止と配信への挑戦、そして再開への模索。1年余りの関係者の苦闘をつぶさに記録した展覧会「Lost in Pandemic」が早稲田大学演劇博物館(東京・新宿)で開かれている。

最初に展示しているのが、同館が2020年6月から収集する延期・中止公演のチラシやポスターの一部だ。後藤隆基助教によると、同年2月26日に当時の安倍晋三首相が大規模イベントの開催自粛を要請してから、コロナ禍で中止や延期を余儀なくされた公演は1700タイトルをゆうにこえる。放っておけば消えてしまうチラシやポスターは「公演が存在するはずだったことの証明」(後藤助教)だ。

動画配信の試みもたどる。早くも同年3月22日にはKinKi Kidsの堂本光一主演のミュージカル「Endless SHOCK」の無観客公演がインスタグラムでライブ配信された。スマートフォンで撮影された荒々しい当時の配信映像を見ていると、突然の公演中止に戸惑いながらも、なんとか舞台芸術を届けようと奮闘する雰囲気が伝わってくる。

ソーシャルディスタンスを意識して、升席のように区切られた舞台装置。三谷幸喜作・演出のPARCO劇場オープニング・シリーズ「大地(Social Distancing Version)」(2020年/撮影:阿部章仁)

最初の緊急事態宣言解除後に再開したPARCO劇場(同・渋谷)では、三谷幸喜作・演出「大地」が、出演者同士の距離を保つために舞台装置を急きょ変更して上演された。衣装にマスクを取り入れたり、仮想現実(VR)や拡張現実(AR)も駆使したり。そうした上演の試みを映像や写真、衣装、模型などで紹介。新型コロナを巡る政府や社会の動き、支援を求める文化芸術関係者の動向を細かく追った年表も充実している。8月6日まで。

(岩本文枝)

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