滝久雄 私の履歴書(20)一気に走り抜く
ぐるなび創業者
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上場まで一気に走り抜いた。
スタート時、お店からもらったのは1カ月3000円。今は利益を出せなくてもいい、まずは1万店の加盟を急ごう。本格的なビジネスはそれから。構想ははっきり固まっていた。
「3000円のために営業マンが走り回っている」と笑う人もいたが、それがうれしかった。しばらくは誰も参入してこないということだ。さらに、技術陣の読みもあった。「まだ回線が細い。インターネットが機能するのは3年...

飲食店検索サイト「ぐるなび」創業者の滝久雄さんはベンチャー起業を目指したのが27歳のとき。「ぐるなび」のサービスを始めたときは56歳だったので遅咲きの経営者のように見えますが、その間に父親から引き継いだ鉄道広告の会社と鉄道文化向上のための財団法人を舞台に、様々な挑戦を続けてきました。最大の成果が、平山郁夫氏ら著名画家の原画によるステンドグラスや陶板レリーフ作品を駅などに設置するパブリックアートの普及です。趣味の囲碁では男女のペアで打つ「ペア碁」を創案。中小の外食店舗を支援し食文化の発展に寄与する「ぐるなび」を含め、文化を維持・発展させるビジネスモデルづくりに成功してきました。
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