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三大コンクールで入賞 阪田知樹、リストの勝負曲で凱旋

5月、エリザベート王妃国際音楽コンクールピアノ部門で4位に入賞した。世界三大コンクールの一つだが「結果に固執しすぎず演奏の内容にこだわった」。課題曲以外は評価を得やすい演目より、自分の思い入れのある作品をぶつけた。

特に自信を持つのがハンガリーの作曲家リストだ。「中学のころ初めて弾いたけど、作曲家の意図があまり分からなかった」。探究心に火が付いた。楽譜を集め弾き込み、それでも分からないので伝記を読み、あらゆるCDを聴いた。「気づいたら周囲の誰よりもリストに詳しくなっていた」

2016年のリスト国際ピアノコンクールでは全審査員一致で優勝した。彼の作品は、派手で技巧的な面に着目されがちだ。「正しく評価を受けていないと感じる。自分が別の面をプロモートしたい」と話す。

今回はセミファイナルでも彼のピアノ・ソナタを奏でた。「ベートーベンの32曲のソナタの『次』に来ると言える偉大なソナタ。コンクール直前でも新たな発見がある緻密な作品で、ずっと弾き続けていきたい」。1次ラウンドではヴェルディのオペラを題材にリストが作った「リゴレット・パラフレーズ」を弾いた。

10月にはこの2つの勝負曲にベートーベンのソナタ第14番「月光」とシューマンの幻想曲を加え、サントリーホール(東京・港)で初となるソロ公演を開く。

ドイツで7年間暮らし、27歳になった。19年に死去した「ウィーン三羽烏」の一人、パウル・バドゥラ=スコダには10年間師事した。今回のコンクールを経て「(音楽家として)方向性は固まってきたのかなと思う」。ヨーロッパの伝統を継ぐ、正統派ピアニストの系譜に連なるつもりだ。

(西原幹喜)

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