熱狂の裏で 名古屋外国語大学長・亀山郁夫
[有料会員限定]
悲喜こもごものワールドカップ。詩人ヴォズネセンスキーの比喩を借りれば、運命がまさに「ロケットのように放物線上を」飛び交うスポーツ。今度の大会で何よりも実感させられるのは、運命の支配を覆そうとする執念の力だ。勝利の女神は、その執念にとても好意的であるように見える。
それにしても、世界の人々がこぞって熱狂し、一喜一憂する姿を見るのは気持ちがよい。喜怒哀楽が人類共通の感情であることを改めて教えてくれる...
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り471文字