日野自動車、燃費不正の大型トラックの一部出荷再開へ

日野自動車は31日、エンジンの燃費試験の不正で国土交通省が型式指定を取り消した大型トラック「プロフィア」について、一部の出荷を2月中旬に再開すると発表した。一部のエンジンを搭載するモデルの型式指定を、同日国交省が付与した。
2022年3月に不正問題が発覚した後、型式指定を再取得したのは初めて。出荷を再開するエンジンを搭載するモデルは、日野自の大型トラックの中でも販売台数が多い。同社は21年度の国内販売台数の16%にあたるトラックを出荷できるようになる。
日野自はプロフィアのエンジン「A09C」で、燃費の値を実際よりよく見せる改ざんをしていた。22年3月に不正を公表した後、国交省から型式指定の取り消し処分を受けた。型式指定は自動車の量産・販売の許可にあたり、取り消されると対象車両を出荷できない。
プロフィアのうち排出ガスでも不正をしていた「E13C」のエンジンを搭載するモデルは型式指定を取り消されたままの状態にある。日野自によると排ガスの不正をしていたエンジンは規制値を満たすための開発が続いており、出荷再開は23年秋以降になりそうという。21年度の国内販売の24%にあたるトラックやバスは出荷できていない。
同社は同日、A09Cのエンジンを搭載する大型観光バス「セレガ」で1月27日に型式指定の再申請をしたことも明らかにした。
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