/

コマツ純利益2.4倍 21年4~12月、割安建機でアジア攻勢

コマツが31日に発表した2021年4~12月期の連結決算(米国会計基準)は純利益が前年同期比2.4倍の1555億円で、新型コロナウイルスの感染拡大前の19年度実績も上回った。世界的なインフラ投資や資源高に加え、東南アジアで機能を抑えた割安な建機が好調だ。同日には日立建機が22年3月期業績予想(国際会計基準)を上方修正した。

コマツの売上高は33%増の2兆146億円だった。建機部門の売り上げを地域別にみると、日本と中国を除くアジアが2.3倍の1955億円と伸びが目立つ。コマツの堀越健・最高財務責任者(CFO)は31日の記者会見で「東南アジアなど相対的に利益率の良い戦略市場(新興国市場)が伸びて利益を押し上げている」と語った。

東南アジア最大市場のインドネシアでは、中国大手の三一重工が価格競争力を武器にシェアでコマツにほぼ並ぶなど中国勢の攻勢が続いていた。コマツは21年夏に対抗策として宅地開発や道路工事向けにエンジンの出力を抑え、価格を従来比1割安くした製品を投入。燃費の良さや耐久性なども評価され、販売を伸ばしている。

建機大手の業績は世界的なインフラ投資や資源高を背景に軒並み好調だ。同日には日立建機が22年3月期の連結純利益予想を従来から60億円引き上げ、前期比5倍の520億円とした。米キャタピラーが28日に発表した21年10~12月期決算は、純利益が前年同期比2.7倍の21億2000万ドル(約2400億円)だった。

10~12月期の営業利益率を比較すると、キャタピラーは11.7%で、コマツは12.1%、日立建機は9.4%となった。コマツや日立建機が強い東南アジア市場が拡大する中、キャタピラーが比較的強い中国市場が落ち込み、日本勢の収益回復が目立つ。一方でコマツは海上輸送の遅れや新型コロナウイルスの変異型のまん延などのリスクがあるとして、22年3月期の業績予想は据え置いた。

23年3月期も主要国のインフラ投資が建機業界の追い風となる見込みだが、新たな懸念材料もある。ウクライナ情勢を巡るロシアと西欧の緊張の高まりだ。コマツのロシアを中心とする「CIS」の売上高は4~12月期に78%増の1398億円で、全体の8%を占めた。ロシアや周辺国は資源開発が盛んで、利益率の高い鉱山機械の主要市場だ。

コマツや日立建機はロシア国内で建機を製造するとともに、日本などからも現地に輸出している。欧米がロシアに対して厳しい経済制裁を発動すれば、内容次第で機械の需要減少や決済の混乱につながる恐れがある。コマツの堀越CFOは「ロシアの通貨ルーブルが安くなれば輸入建機の価格が上昇して、需要減少につながる可能性はある」と説明する。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

関連企業・業界

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン