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半導体素材の増産相次ぐ SUMCOは2287億円投じ増強

半導体材料メーカーが相次いで生産能力の増強に動く。半導体の土台となるシリコンウエハー大手のSUMCOは30日、総額2287億円を投じて、最先端の直径300ミリメートルのウエハーを増産すると発表した。新工場を建設するほか、子会社の生産設備を増強する。日本の半導体や家電のメーカーはかつての勢いを失ったが、素材産業は競争力を保っている。世界で半導体不足が深刻化するなか、先手の設備投資で競争力をさらに高める狙いがある。

SUMCOの橋本真幸会長は同日のオンライン記者会見で足元のウエハー需要について「既存の製造設備では供給が需要に追いつかない状況となっている」と説明した。

設備投資に充てるため、公募増資などで約1300億円を調達することも発表した。公募増資は国内外で最大6000万株を新たに発行する。現在の発行済み株式数(2億9017万株)の2割にあたる。

新工場は2015億円を投じ、佐賀県伊万里市の既存工場の隣接地に建設する。2022年に建屋の建設や生産ラインの設置を始め、23年後半から段階的に操業する。フル生産は25年を予定する。合わせて272億円を投じて国内子会社の生産設備を増強する。

増産規模については契約の関係で非開示だが、「顧客との5年間契約で、価格も量も決まっている」(橋本会長)。台湾など海外の生産設備についても「市場の成長に見合った段階的な増産を検討している」(同)という。

半導体デバイスの基板素材であるシリコンウエハーの需給は逼迫している。新型コロナウイルス禍からの生産回復が進む自動車のほか、スマートフォンやデータセンターなどの引き合いが強い。最大手の信越化学工業もフル生産の状態が続いている。

他の半導体素材メーカーも相次いで増産に動いている。富士フイルムホールディングス(HD)は24年3月期までの3年間で半導体材料事業に700億円を投資する。中心となるのが、シリコンウエハーに回路パターンを転写する露光装置で使うレジスト(感光材料)だ。静岡県の工場に45億円を投じ、最先端のEUV(極端紫外線)レジストの生産能力を高める。

住友ベークライトは中国子会社の蘇州住友電木(江蘇省)で25億円を投じて新ラインを導入。世界シェア首位の半導体封止材について、生産能力を1.5倍に増強する。

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