アドテスト、一時4%高 半導体株高・新製品を好感
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30日の東京株式市場でアドバンテストの株価が一時、前日比400円(4%)高の10280円まで上昇した。前日の米株式市場で主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数が4%上昇したことや、29日に発表したメモリー検査の新製品が好感された。

終値は110円(1%)高の9990円。アドバンテストは半導体試験装置が主力事業だ。29日、従来製品よりデータ転送速度が5倍で、省スペース化したメモリー検査装置の新製品を発表した。2022年1~3月期に出荷を予定する。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の長谷川義人シニアアナリストは「半導体の高性能化と信頼性の担保のためにテスト工程が長期化する傾向にある」と話す。試験装置の需要は高まっており、アドバンテストの21年4~9月期の売上高は前年同期比30%増えた。
「製造の後工程をカバーするアドバンテストにキャッチアップできる企業は少ない」(長谷川氏)。株価は当面、高値圏で推移するとの見方が多い。
22年3月期の連結純利益(国際会計基準)は13%増の788億円を見込む。ただ足元では世界的な半導体不足もあり、ゴールドマン・サックス証券の中村修平氏は「21年10~12月期以降は徐々に(受注額が)低下傾向となる可能性が高い」と指摘する。
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