アイスタイル、サブスク型出店サービス データを提供

アイスタイルは30日、化粧品店「@コスメストア」に化粧品ブランドが商品を出品するサブスクリプション型サービス「co-store」を始めると発表した。化粧品ブランドはアイスタイルに月額固定料金を支払って店頭に商品を置く。アイスタイルは顧客の購買行動などに関するデータをブランドに提供する。
商品を置くスペースの広さなどに応じて、複数の料金プランを用意する。@コスメストアの店員が商品管理や接客などを行うため、ブランドが賃貸料や人件費を負担する一般的な出店に比べ、費用を低く抑えられる。新興ブランドを主なターゲットに想定している。
アイスタイルは、店頭で何人が商品を試したか、棚の前にどのくらい滞在したかなどのデータをブランドに提供する。データを基に、ブランドは化粧品の販売戦略を検討できる。小売店がブランドから商品を仕入れて販売する従来型の店舗では、ブランドは顧客の反応を把握しづらかった。
6月から東京・原宿の店舗「@cosme TOKYO」で試験的に導入を始めており、他店にも展開する。販売部門などを担当する坂井亮介氏は「化粧品は触って購入を検討する客が多く、オンラインだけでは魅力を伝えられないと悩むブランドも多い」と話す。co-storeはオンラインストアへの誘導もできる仕組みにする。
アイスタイルの調査によると、化粧品は実際に試さないと買えないと思う人が9割に上る。新商品が@コスメに月間1500個ペースで登録されるなど商品の入れ替わりが激しい。実物を試してもらわないと、顧客の印象に残りづらい。
アイスタイルでプラットフォーム事業を担当する遠藤宗セグメント長は、15日に発表した米アマゾンとの提携について「アマゾンのECを使う人にも来店してもらえるような取り組みを予定している。化粧品を選ぶ楽しさを体験してもらい、店舗やECでの化粧品購入の関心を高めたい」と話した。
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