「ドコモ口座」単独サービス終了、「d払い」に機能統合

NTTドコモは30日、電子決済サービス「ドコモ口座」の機能をスマホ決済サービス「d払い」に統合すると発表した。10月25日に統合し、決済や入出金などができるドコモ口座単独のサービスは終了する。ドコモ口座をめぐっては預貯金の不正引き出しが起きていた。
ドコモ口座は銀行口座と連携し、その口座から入金して利用者間の送金や店頭での支払いなどに使えるサービスだ。d払い上でも決済や入出金、送金機能が利用できるため、ドコモは機能を統合することで利用者に分かりやすくサービスを提供することにした。
ドコモ口座ではメールアドレスがあれば事実上、誰でも開設ができた。第三者が不正に入手した銀行口座の情報から、ドコモ口座を介して引き出された被害が相次いだ。問題の発覚を受け、2020年9月からドコモ口座と連携する全35行で新規登録を停止した。
ドコモは運転免許証などをスマホ経由で送る「eKYC」と呼ぶ本人確認や監視体制などの準備が整ったため、21年2月からサービスを順次再開していた。ドコモは現在35行中12行が、一部サービスを含めて再開していると説明する。