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尿の微量な糖から発電 東京理科大など、医療センサーに

東京理科大学の四反田功准教授らは、尿に含まれる微量な糖を使って発電するバイオ燃料電池を開発した。無線機とつなげれば、外部の電力を使わずに尿中の糖の濃度や尿の存在を検出するセンサーに応用できる。糖尿病の治療や介護現場の負担軽減につながる技術だ。5年後をめどに実用化を目指す。

バイオ燃料電池は生物が出す糖などを使って発電する。体内で医療に必要な情報を取得して無線で送るセンサーなどへの応用が研究されている。これまで唾液や涙の中の糖を検出するセンサーがあった。

四反田准教授らの研究チームは尿に含まれる糖に着目した。尿中の糖の濃度は血糖値と相関関係があるため、糖尿病の患者の状態を確認する目的で使える。尿の有無も検出できるため、介護現場でおむつ替えの負担軽減にも役立つ。

紙に薄い炭素素材を貼り付け電極とした。糖に反応する酵素を電極に含ませるなどして、発電に必要な化学反応が進むようにした。実際の尿に似せた糖を含む溶液を使って発電を試みたところ、センサーが作動し、無線で情報を送るのに十分な電力が安定して得られた。

使っている素材は安価で環境負荷が低いため、大量生産すれば使い捨てのおむつに装着することも可能だ。今後、企業と連携して量産化への課題を洗い出すなど実用化を目指す。

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